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東京駅ふるさと駅弁大会にて。

13日ぶりの更新です。年末ともなると何かと忙しく、ついつい更新を滞らせてしまいました。仕事納めまでにひとつくらいはと思っていましたが……。当ブログの更新を日々チェックしてくださったみなさま、申し訳ありません。

今日は駅弁ネタです。前回、大阪市営地下鉄ラインカラー風呂敷を使って本の包み方を紹介したところ思いがけず好評でしたので、今回も変化球でいきたいと思います。

先日、来年出す本の打ち合わせのため、某鉄道高校に行ってきました。どんな本なのかまだ明かせませんが、これまでにないタイプの本ということもあり、内容構成や書き方について先生方と数時間にわたって話し合いました。打ち合わせが終わる頃にはしゃべり疲れてヘロヘロ、東京駅に着く頃にはお腹がグーグー鳴って仕方がありませんでした。

ふだんなら、東京駅一番街やグランスタに立ち寄ってぶらぶらするのですが、あまりの空腹のためそんな元気はなく、東京駅に着くやCENTRAL STREETの駅弁屋に直行しました。行ってみると「東京駅ふるさと駅弁大会」が開催中で、かなりの人だかりです。案内によれば、26日から31日まで6日間限定の開催で、全国各地の駅弁230種が販売されているとのこと。これは嬉しい。

とくにお目当ての駅弁というものはないので、とりあえず店内を見てまわったのですが、それぞれに特色があり美味しそうなものばかりでなかなか決められません。海鮮たっぷりの弁当、牛肉や豚肉がどーんと入った肉づくしの弁当、新幹線型など容器のかたちが楽しい子供向けの弁当など、じつにさまざま。1つを手にとってレジに向かうも途中で別の弁当が目に入り、せっかく手にした弁当を返しに行ったりして、なかなか1つに決められません。

さんざん悩んで、結局、以下の2つを買うことにしました。

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「宮城 海の輝き 紅鮭はらこめし」1000円(日本レストランエンタプライズ)

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「米沢牛弁当 しぐれ煮」1300円(松川弁当店)

もう1つ「炭焼風 あなご重」というのも気になっていたのですが、さすがに1人で3つは多すぎるのであきらめました。もっとも、これが宮島口駅「うえの」の「あなごめし」ならば迷わず買っていたでしょうが。

前置きが長くなりました。中身をご紹介しましょう。まずは「紅鮭はらこめし」のほうから。

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鮭を炊き込んだであろうご飯の上に紅鮭の漬け焼きといくらが載ったシンプルなつくり。ふだん駅弁を食べるときは品川駅を越してから駅弁の包みを開けるのですが、このときは我慢できなくて、品川駅に着くまでに食べはじめました。ほんのり鮭の風味がするご飯と紅鮭・いくらは相性ばっちりで、とても美味しくいただきました。

続いて「米沢牛弁当」。まずは包み紙をはずしたところをご覧ください。

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迫力のある顔ですね。プラスチック製ですが、つや消し仕様がいい効果を出しています。フタをとるとこんな感じ。

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名前のとおり、牛肉のしぐれ煮がたっぷり載っているわけですが、その前に楽しいギミックが1つ。なんと、この駅弁、フタを開けると山形県の民謡「花笠音頭」が流れだすのです。フタの裏に光センサーが貼り付けられていて、フタを開けると自動的にメロディーが鳴りはじめるという仕掛け。「花笠音頭」と言われてピンと来ない方も「めでた めでーたーの」と言えばわかるでしょう。私はその時代を知りませんが、昭和40年代に奥羽本線の特急「つばさ」の車内放送で使われていたそうです。いいですねぇ、そういう旅。

中身はご覧のとおり、白ご飯の上にたっぷりの牛肉しぐれ煮。あとは付け合わせが少々という、これまたシンプルな弁当ですが、疲れた体にこれが美味いのなんのって。甘く煮詰められた牛肉が食欲をかきたてます。いま写真を見るだけでも喉がなるくらい。オススメです。

ちなみに駅弁が置かれた机が違うのは、1つは新幹線のなかで食べて、もう1つは自宅で食べたから。お腹が空いていたので続けて食べることはできたのですが、ほかの乗客もいるなか、2つ続けてがっつくというのもどうかと思い、自宅に帰ってから食した次第。せっかくの駅弁ですから、まわりの目を気にすることなく味わいたいですからね。

今年のブログ更新はこれが最後です。年が明けてからも少し続けるつもりです。とくに大したおもてなしもできませんが、引き続きご覧くだされば幸いです。

末筆ながら、当ブログをご覧くださり、ありがとうございました。今後もみなさまのご意見を参考にしながら、よりよい手帳にしていきたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。

寒い日が続きますが、くれぐれもご自愛くださいますよう。そして来年がみなさまにとって良き年でありますように。








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大阪市営地下鉄ラインカラー風呂敷[番外編]

今日は先日取り上げた「大阪市営地下鉄ラインカラー風呂敷」の番外編です。鉄道関係の小ネタではありませんので、あしからず。

週末に旧友から連絡があり、このまえブログで取り上げた本の包み方を教えてほしいと言われました。何でも仕事でヨーロッパに行くらしく、「向こうの連中をあっと言わせたい。日本文化の素晴らしさをアピールしてくる」とのこと。要するに「ええカッコしたい」わけですね。その気持ち、わからなくもありません。

というわけで、今回は友人のリクエストに応えて、先日アップした風呂敷で本を包む方法をご紹介します。ちなみにこの包み方をご紹介した日はいつもよりもアクセス数が多く、大阪市営地下鉄ネタが良かったのか、風呂敷の包み方が良かったのかはわかりませんが、とりあえず後者ということにして、鉄道ネタではないけれども当ブログで取り上げる理由としたいと思います。以下、実践編です。とても簡単です。

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まず、上の写真のように風呂敷を広げて包みたい本を置いてください。風呂敷の大きさによりますが、この包み方だと2冊ないし4冊の本を包むことができます。今回は四六判上製の本を2冊使ってみます[注1]。本と本の間は、本の厚みの分だけすき間をつくっておきます。

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次に風呂敷を90度回転して、風呂敷の上下の端を本にかぶせて、余りを本の下に巻き込みます。布がだぶつかないようにしてください。

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風呂敷の左右の端をもって、それぞれ逆の方向に振り分けます。写真では左を下の本に、右を上の本にかぶせるようにして端を左右に振っていますが、左右逆でもかまいません。やはり布がだぶつかない程度に風呂敷を締めます(あんまり締めると本がズレてしまうので、形を整える程度に)。

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手前の本を持ち上げて、向こう側に倒します。この時、1枚目の写真でつくったすき間が不十分だと向こう側に倒せません。パタンと倒れない場合は、すき間の大きさを調整してください(すき間がありすぎてもダメ)。

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ここまでくれば出来上がったも同然。本を立てて、左右に飛び出た端を真結び(本結び)にし、持ち手をつくります。

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はい、出来上がり。

本の重みで風呂敷が締まるので、普通に持って歩く分にはばらける心配はありません。風呂敷で本を包む場面はあまりないかもしれません。私もふだんは使いませんが、カバンのなかに本が収まらない時や著者に献本を届ける時に使うことがあります。


[注1]今回使った本は、川北稔著/聞き手・玉木俊明『私と西洋史研究――歴史家の役割』とR.プレーヴェ著/阪口修平監訳『19世紀ドイツの軍隊・国家・社会』。両方とも私が編集を担当した本です。前者はイギリス史の泰斗にして日本の西洋史学会の牽引役としていまも旺盛な活動を続ける川北先生の研究人生を振り返りながら、歴史学はどうあるべきかを語り下ろした1冊。これから西洋史を志す人はもちろん、広く歴史研究に関わる方々にオススメの1冊。後者はドイツ軍事史研究の旗手、R.プレーヴェがドイツの大学生向けにまとめた軍事史のテキスト。軍事史と合わせて現在の研究動向にページを割いているのがポイント。

桂しん吉さんの手ぬぐい

週末なのでもう1本。

風呂敷の話を書いたあとで思い出しました。以前、桂しん吉さんの鉄道落語会をご案内しましたが、その桂しん吉さんから手ぬぐいを頂戴していたのでした。こういうものです。

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落ち着いた緑の地に白い線路模様。さすがに鉄道落語をされるだけのことはあります。洒落てますね。でも、これじゃ誰の手ぬぐいなのか、わからないのでは?

と思って絵はがきを見ると、添え書きがありました。「手ぬぐいは広げて頂ければ私の名前が小さく書かれています」。どこでしょう。「小さく」だから線路模様全体が名前になっているわけではなさそう。えーと……ありました!

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車止めのひとつに名前が隠れていました。さりげない、いや謙虚な自己主張。いいですね、こういうの。

しん吉さん、ありがとうございます。



大阪市営地下鉄ラインカラー風呂敷

今日(12月14日)発売の「大阪市営地下鉄ラインカラー風呂敷」を入手しました。

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大きさは75㎝×75㎝で化繊製。値段は税込1500円。ふだんはこうしたグッズは買わないのですが、数日前に車内広告で見たときから気になっていました。カラフルできれいですし、実用性があるかなと。使ってみるとこんな感じです。B5判変型の本を5冊重ねて包んでみました。

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小ぶりの本ならば、こんな包み方もあります。持ち手付きです。

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横からみるとこんなふうになっています。下のほうはパカパカ開くのですが、提げている間は本の重みで風呂敷が締まるので、ばらける心配はありません。

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今日はついでにこんなものも買いました。大阪市交通局が誇るゆるキャラ「にゃんばろう」[注1]のトートバッグです(500円)。

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写真では生地が黒色に見えますが、実際は濃紺です。マチがあるのでランチボックス入れなどに使えそうです(私は使いませんが)。


[注1]にゃんばろう……2011年9月12日にデビューした大阪市交通局のマスコットキャラクター。出身は大阪市西区境川。誕生日はデビュー日に同じ(奇しくもジェレミー・ブレットの命日)。鼻が大阪市の市章「澪標(みおつくし)」になっているのがポイントです。

鉄道のしかけ絵本

今日は最近手に入れた面白い絵本を紹介します。『伝説の旅 列車の歴史――世界中で有名な列車や鉄道のお話』(監修:マイケル・R. ベイリー博士、文:フィリップ・スティール、大日本絵画、2011年12月)という本です。

内容はだいたい書名のとおりですが、鉄道の歴史をスティーブンソンのロケット号から説き起こし、開拓時代、地下鉄の誕生、登山鉄道、貨物列車、オリエント急行という具合に鉄道のハイライトを紹介し、ディーゼル機関車・電車の登場、高速鉄道の発達で締めくくられています。表紙はこんな感じ。

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写真ではわからないと思いますが、書名が載っているプレート部分は厚紙をあと貼りされており、プレートそのものにも「空押し」が施されているので、なかなか立体感があります。書店でこの本が平積みされていたら、かなりのインパクトがあると思います。見返しにはマラード号が大きく描かれています。こういう仕様ってお金がかかるんですよね。いいなぁ。

中を見てみましょう。しかけ絵本なので頁数は30頁と少ないのですが、各頁にギミックがあるのがこの本のいいところ。昨今流行りの「飛びだす絵本」ではありませんが、絵が美しく、文字数もそこそこなので、大人の鑑賞にも十分耐える本だと思います。たとえば8頁、9頁はこんな感じ[注1]。

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一見すると、何のしかけもありません。が、よく見ると、左頁の小口側(本の外側)につまめる部分があって「ひく」と書かれています。これを引っ張りだすと……(ぐぐーっと引っ張る)

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おおっ、客車の前に炭水車と運転室が出てきました。絵の上にも解説があります。判型がA4判ですから、なかなか見応えがあります。が、これで終わりのはずはありません。運転室があるということは、その先もあるはず。よく見ると、まだ何か引き出せそうです。(ぐぐーっと引っ張る)

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やはり出てきました。炭水車の前に機関車が出てきました。セントラル・パシフィック鉄道のNo.60機関車、ジュピター号とあります。イラストには引き出し線があり、部品の名称やちょっとした解説があります。さらに、あとさきになりますが、右頁をご覧ください。客車の側壁が上にめくれて、客車のなかを見ることができます。ここにも引き出し線があり、車内や開拓時代の人びとについての解説があります。素晴らしい! 子どもにだけ読ませるのはもったいない本です。

本の副題に「世界中で有名な列車……」とありますから、日本の鉄道も出ています。高速鉄道に新幹線700系と超電導リニアMLX01が登場します。ま、これはお約束ですね。

ちなみにお値段は税込2835円。オールカラーで各頁にしかけがあるのですから、これは安いと思います。鉄道好きのお子様へのクリスマス・プレゼントにぴったりではないでしょうか。もちろん、私のように自分用にもおすすめです。



[注1]しかけ絵本の中身を見せるのは、まだ読んでいない人の興をそぐことにもなりかねず、やや気がひけるのですが、良い本なので思い切って紹介してみました。大日本絵画さん、おゆるしください。

『鉄道の基礎知識』の話(3)

前回、所澤氏が大奮起したために原稿枚数が大幅に増えてしまったというお話をしました。スケジュールや体裁の変更のことはともかく、内容が充実するなら良しと思ったのですが、事はそう簡単ではありませんでした。

何しろ写真も含めて50万字以上の原稿ですから、読み通すだけでも一苦労ですが、加えて写真のレイアウトがあります。本書の帯にも謳っていますが、写真・図版合わせて700点以上もありますから(細かく数えると750点くらいあったと思いますが、正確に数え直すのはしんどいのでやや控えめに表現しました)、相当根気が必要です。

幸い、所澤氏がだいたいのレイアウトを指定してくれたので、大きな混乱はありませんでしたが、それでも「この写真はもっと大きくバーンと行こうよ」だとか、「この写真はほんの、ホントにわずかだけれど、水平がおかしい気がする。ちょっとだけ右側を下げてくれないかな」「ここはあと2㎜ほどカットする」だとか厳しい指示が飛んできます。鉄道本の編集をするのが初めてということもあって、多分に私の要領が悪かったせいだとは思いますが、氏のこだわりには参りました。

とはいえ、氏の言うとおりにすると、たしかにきっちり収まるのです。ほかの写真とのバランスも良く見えます。さらに写真の拡大・縮小にともなって本文字数が増減するのですが、それすらもだいたい見切って指定してくるのです。レイアウトのセオリーとかは勉強したふうではないし、細かい計算もしていないはずですが(そういう性格ではない)、おそらく長年の経験からくる勘でもってこなしているのでしょう。おそるべき才能です。

本文にかんしていうと、所澤氏はきわめて仕事がしやすい人です。きっちり推敲してから原稿を出してくださるので、原稿の完成度が高いのです(その分、時間はかかりますが)。ワープロ原稿だと打ち間違いや誤変換が多かったり、勢い一文が長くなり読みにくくなったりすることがあるのですが、氏の場合はそういう心配はあまりありません。ともすると「打ちっ放し」で原稿を提出する人がいますが(このブログもそうですが……)、氏の場合はそういうことはまずありません。原稿提出も、「自分の手で確実に納品したい」ということで、わざわざ弊社まで届けてくださります。まさに職人気質です。

ただ、IT関係にはひどく消極的で、メールはほとんど使いません。メールで連絡がとれると明らかに作業がスムーズに進む時があるのですが、出会った頃は「メールを使ったことがない。ネットもつないでいない」という次第で、一昨年ぐらいまでは、メールソフトやパソコン操作一般について何度も電話で質問を受けたものです。いまでは自分からメールを送ることはないものの、「メールを送りましたよ」と電話するとメールをチェックしてくれるようになりました。

また、ワープロソフトはそれなりに使いこなしているようですが、表計算ソフトは使ったことも、使う気もないらしく、複雑な表の原稿も一太郎のみで仕上げられています。出来上がった表はきちんとしていて見やすいのですが、データを見ると、文字と文字の間はひたすらスペース入力で(ワープロソフト付属の表作成機能も使いません)、そのままでは入稿(印刷所に原稿を入れること)はおろか、原稿整理もままなりません。したがって、私のほうでいちいち表計算ソフトに落として作業をしやすくするのですが、けっこう手間がかかります。『鉄道手帳』に出てくる表も、毎度「一太郎」で入ってきます。ああ、表計算ソフトを使ってくれないかなぁ……。

2013年版の読者アンケートから(3)

『鉄道手帳[2013年版]』の発売から2ヵ月が経ちました。今年はリピーターの方、はじめての方からのアンケートはがきが昨年を上回るペースで届いています。すべてに目を通していますが、今日はそのなかから一部をご紹介します。

●JRの切符が、旅行中保管出来るポケットがあると良い。12月が始まりの様な設定になっているので、1月~12月にしてほしい(きりが良くない感じです)(埼玉県Tさん、49歳男性)
――Tさんは4回目のご購入です。いつもありがとうございます。ポケットについては、ビニールカバーの袖部分を活用していただけるかと思っていたのですが、封ができるポケットのことをおっしゃっているのでしょうか。だとすれば、それはなかなか難しいと思います。システム手帳にはそういうリフィルがありますが、『鉄道手帳』のような綴じ手帳だとかさばりますし、販売価格にも大きく影響すると思われます。とはいえ、何か上手い方法がないか考えてみたいと思います。よいアイデアがあれば、ご連絡ください。

――1月はじまりの件については、人によって手帳切り替えの時期が違うため、慣例にならって12月はじまりにしています。逆に「発売が10月なんだから、カレンダーはせめて11月からにしてほしい」というご意見もいただきます。早くお使いになりたい気持ちはわかりますし、そういう手帳も見たことがありますが、頁数が増えてしまうこともあって12月はじまりにしています(ひと月加えると、月間スケジュールとダイアリーを合わせて少なくとも6頁増えてしまいます)。

●ヒモが2本になり便利。鉄道月刊誌の発売日の記載を希望。日出・日入、月出・月入があると良い(東京都Oさん、47歳男性)
――Oさんも4回目のご購入。いつもありがとうございます。ヒモ(スピン、しおり)2本仕様は今年からです。気づいていただけて幸いです。日の出・日の入り等については、毎日入れるのはご勘弁願いたいのですが、たとえば毎月1日の時間を入れることは可能だと思います。レイアウトや調査の都合もありますのでお約束はできませんが、検討してみます。

●今回、書店においてありはじめて存在をしりました。読み資料としても手帳としても機能させるのは使い手次第だと思いました。2013年、このダイアリーと共に多くの「鉄分」を補給して参ります。6年目の製作も期待しております!(岐阜県Nさん、25歳女性)
――いまのところ、主要販売店が書店なので、文房具店等で手帳をお求めになる方の目にはとまることが少ないのが残念です。販売条件などの問題がありまして、どうしても限られたところでの販売になってしまいます。とはいえ、書店や博物館以外に出さないということはありませんので、「販売してもいいよ」という小売店の方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報願います。「使い手次第」というのはそのとおりで、まあいくらか個性的なつくりにはなっていますが、基本的にはお使いになる方の自由度を考えて、できるだけシンプルにしているつもりです。ダイアリー欄の記載事項も、記載事項そのものを紹介するというよりは、鉄道のことを考えたり、調べたりするきっかけにしていただけたら、ということで入れております。ともあれ、毎日楽しんで使っていただければ幸いです。

●ダイアリー頁は時刻単位のめもりが記されているので、日常業務のスケジュール(会議等の予定)を書き込むのに、非常に使い勝手が良い(東京都Hさん、51歳男性)
――ということは、お仕事にも使われているわけですね。鉄道趣味専用の手帳として使う方、お仕事にもお使いになる方、とりあえず買ったけど手帳としては使わず読んで楽しんでいる方といろいろいらっしゃいますので、使い方もさまざまのようです。趣味手帳としてお使いの方は、撮影データや乗車記録を残すのに使われているそうです。日記に使っているという方もいらっしゃいます。ちなみにHさんも4回目のご購入です。いつもありがとうございます。

●鉄道ファンの息子(33歳!)の分まで買ってしまった。見ているだけで面白く、楽しいダイアリーだ。仕事で使うと「脱線」しそう!?(愛知県Zさん、59歳男性)
――親子で鉄道ファンとはいいですね。きっと息子さんは英才教育を受けられたのでしょうね。仕事の合間に楽しんでいただけるのは嬉しいのですが(そういえば、会議の時に資料に読みふけっているというお便りをいただいたこともあります)、ぜひ「安全運行」でお願いいたします。

●旧国鉄に約40年勤務していたので、路線図を見るのは一番なつかしい思い出です(神奈川県Sさん、83歳男性)
――ありがとうございます。国鉄OBの方にそう言っていただけると嬉しさ倍増です。鉄道手帳ご愛用のみなさんのなかには、現役の運転士・車掌さんとおぼしき方、OBの方がけっこういらっしゃいます。仕事と趣味が同じというのはどんな気分なのでしょうか。ちなみに私の場合、本が好きなので出版社に入りましたが、本を読むのと作るのでは大違いで、「こんなはずじゃなかった」と思ったこともあります。

ご紹介したいお便りはまだまだありますが、けっこうな字数になりましたので、今日はここまでにしたいと思います。

『鉄道の基礎知識』の話(2)

前回、所澤氏と顔合わせをし、意気投合したところまで書きました。改札で所澤氏を見つけた時は、事前に読んでいた氏の著作から受ける印象とはだいぶ違ったので戸惑いましたが、基本的には明るく気遣いのある人[注1]なので私の緊張も徐々に解けていき、帰る頃には雑談を楽しむまでになり、充実した気持ちで社に戻ったものです。

とはいえ、弊社ではじめての鉄道本ですから(企画書を出したのはこの本が先。実際にはじめて出した鉄道本は『鉄道手帳[2009年版]』)企画を提案する時はいろいろ悩みました。前にも書いたように、鉄道本を販売した経験がないわけですから、内容の良さとは別に説得材料が必要です。幸い、氏の著作には一定の販売実績がありましたので、この点は助かりました。ただ、それが弊社にそのまま当てはまるかというと、それは別の話です。過去の数字は、著書の良さもさることながら、ある程度の販売ノウハウもあったからこその数字です。新しいジャンルを切り拓こうとする時は、常にこうした壁が立ちはだかるものです。

こういう時は一席ぶつしかありません。むろん、それなりの施策は述べますが、なによりも担当者としての想いを語らねばなりません(と私は思います)。この本の良さ、この本を自社から出す意味、販売可能性、このジャンルの将来性、先々の計画といったことを(多少ハッタリをかましつつ)熱意をもって伝えるわけです。

と書くと若干カッコイイ気がしますが、実際は冷や汗、脂汗たらたらで、会議が終わったときはどっと疲れました。これでもしコケたら、所澤氏に合わす顔がありませんから、内心は「必死のパッチ[注2]というやつです。

幸い企画は可決され、『鉄道の基礎知識』を世に出すことができましたが、もしこのとき企画が通っていなかったら、『鉄道手帳』も作れなかったかもしれません。

企画を通した後、ふたたび所澤氏と打ち合わせをしました。本の内容は、山海堂から出ていた『鉄道雑学のススメ』をベースに、入門書としてより内容を充実させること、目次はこんな感じ、頁数はB6判で288頁、価格はこれくらい……というような話を詰めて、一杯飲み。二人とも良い気分でした。

ただ、このあとがよろしくありません。当初予定では『鉄道雑学のススメ』に大幅な加筆修正を加えるという話でしたので、数ヵ月後には脱稿のはずでしたが、なかなか捗りませんでした。手を加えだすとアレもコレもと気になるらしく、筆は進むにつれて書くことが増え、ゴールがだんだん遠くなるのです。

さらに、とある書店で聞いた所澤氏への印象――「ああ、雑学の人」というようなコメントがありました――が気に入らなかったらしく、「たしかに雑学の本だけれど、これですべてと思ってもらっては困る。よし、それなら徹底的に書くよ」と宣言。

個人的には内容が深まること自体は嬉しいのですが、これは少々困りました。当然スケジュールどおりには進まなくなりますし、頁数や価格設定なども変更する必要がでてくるかもしれません。内容のクオリティ自体は心配していませんでしたが、いつ原稿が出来上がるのかも心配です。

心配は現実になり、以降、氏から連絡があるたびに「この章はボリュームが大幅に増えそう」「ここは構成も含めて全面的に書き換える」「写真はどんどん入れる」などと言われ、前進しているのか後退しているのかよくわからない有り様でした。そのうち、四六判で出すには難しいボリュームになったので判型をA5判に変更、それでも十分ではないので2段組みにして1頁あたりの字数を増やすことにしました。20万字程度の原稿になるはずが、最終的には50万字以上になってしまいました。当初企画とはまったく別ものになってしまうので大変困るのですが、所澤氏の決意は固いものでしたし、私もどうせならば単なる焼き直しではなく、より中身のある本にしたいと思いましたし、またその予感もありましたので、覚悟を決めて最後までつきあうことにしました。



[注1]明るく気遣いのある人……怒ると迫力のある顔になるのですが、機嫌がよい時、「ちょっと無理言ってもいい?……」という時には人なつっこい笑顔になります。いろいろな職業を経ているだけあって、いかにも人生経験豊富という感じの人ですが、意外に人見知りでもあります。この頃は金髪に口ひげをたくわえていて、「やんちゃな徳大寺有恒氏」という感じでした。基本的には顔をさらさない人なので写真は少ないのですが、『時刻表タイムトラベル』(ちくま新書)には所澤氏近影があります。この写真には面白い話があるのですが、諸般の事情によりここに書くのは自粛します。

[注2]必死のパッチ……関西で、必死であること、一生懸命であることを強調するために、あるいは茶化して言う時に使う言葉(たぶんほかでは言わないと思いますが、どうですかね)。私の父もよく使っていました。パッチは股引(ももひき)のことですが、なぜパッチなのか。じつは単なる語呂合わせではなく、ちゃんとした由来があるそうで、「必死」は将棋の「必至」から来ているとのこと。詳しくは、すみませんがネットで調べてください(説明がややこしいので)。


2013年のカレンダー

今日の話題は、今年入手したカレンダーについて。

毎年、たくさんの鉄道カレンダーが出ていますが、じつは私、ほとんど買いません。いいなぁとは思うのですが、買いはじめるとキリがないし(毎年欲しくなる、目移りする)、印刷会社や製紙会社からいただくカレンダーもあるので、なかなか手が伸びません。先日ご紹介した鉄道雑誌の付録カレンダーもあります。そもそもカレンダーを掛けるスペースもそんなにありませんし、家族の同意も必要です。そんなこんなで、鉄道カレンダーにかぎらず、カレンダー全般をわざわざ買うには至りません。

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『鉄道ファン』1月号付録のカレンダー(壁掛けタイプ)

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『レイルマガジン』1月号付録のカレンダー(卓上タイプ。壁掛けにも対応)

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京王電鉄カレンダー(卓上タイプ)。京王線・井の頭線の各駅と啓文堂書店各店で販売。

ただ、これだけは毎年入手しようというカレンダーはあります。こちらです。

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例によって写真が下手で恐縮ですが、「世界の車窓から」のカレンダーです。番組自体は、放映時間に家にいないことが多いのでごくたまにしか見ませんが、以前はよく見ていましたし、なにより写真を見ているだけで楽しくなるので、毎年入手するようにしています。車両メインの写真もありますが、絶景のなかを走る列車、異国情緒あふれる駅舎、鉄道にかかわる人たちの活き活きとした表情などが載ることが多く、ここ数年はマストアイテムになっています。

とはいえ、じつはこれもいただきモノです。富士通さんのサイトで限定販売しているようですが、私の場合、伝手を頼って手に入れています。ただし、人気が高いため、手に入りづらいときもあるらしく、「今年はダメだった」と言われることもあります(あとでいただきましたが)。富士通グループでの頒布がメインで、販売本数が限られているようですが、海外鉄道も好きという方にはオススメします。

◆世界の車窓から2013年富士通カレンダー限定販売

『鉄道の基礎知識』の話(1)

12月になりました。師走最初の記事はカレンダーの紹介にしようと思っていましたが、肝心のカレンダーが手元にありませんので、予定を変更して、2010年に発行した『鉄道の基礎知識』についてお話したいと思います。

先日、『鉄道手帳[2010年版]』(2009年10月発行)を取り上げましたが、これより前に『鉄道の基礎知識』という本を出しています(2010年2月発行)。

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著者はおなじみ所澤秀樹氏で、鉄道全般に関する氏の長年の探求の成果(の一部)を注ぎ込んだ本です。以下に内容紹介を引用します。


車両、列車、ダイヤ、駅、きっぷ、乗務員、運転のしかた、信号・標識の読み方など、鉄道に関するあらゆるテーマを平易かつ蘊蓄たっぷりに解説した鉄道基本図書の決定版! 探求心旺盛な著者が、長年の調査・研究で得た成果を惜しげもなく披露、700点に及ぶ資料写真を交えながら鉄道システム全般を的確に解説します。初心者からベテランまで、楽しみながら鉄道の基本が学べる珠玉の一冊。


このブログの最初のほうの記事でも触れていますが、所澤氏には『鉄道手帳』よりも前に本書の執筆をお願いしていました。効率の点からは、本書を刊行したうえで『鉄道手帳』をつくったほうが良かったのですが、手帳の販売時期などを考えるとそうも行かず、あとから企画提出した『鉄道手帳』のほうが先に出ることになりました。振り返ってみるとそれは適切な判断でした。というのも、『鉄道の基礎知識』はなかなか予定どおりに仕上がらなかったのです。

所澤氏に企画を依頼したのは、おそらく2007年の夏のことです。鉄道趣味の入門書のようなものを作りたいと考えた私は、執筆してくれそうな人を探していました。重厚とはいわないまでも、内容のあるしっかりした本をつくりたいという思いがありましたので、その手の本をいろいろ読んだ末、所澤氏にたどり着きました。面識のない著者に対していつもやるように、まず依頼の手紙を出し、日をおいて電話をかけ、面会の約束を取り付けました。執筆してもらえることが決まったわけではありませんが、受話器を置くと、これもいつもやるように小さくガッツポーズ。第一関門突破です。

待ち合わせは舞子駅改札。約束の時間に行ってみると、パナマ帽にアロハシャツという出で立ちの浅黒い男性が異彩を放っていました。身長はそう高くありませんが、体格はがっしりとしていて存在感があり、こういってはなんですが、とてもカタギの人には見えません。暑いせいか、あるいは外の日射しに対して構内が暗いからなのか、やや不機嫌な顔をしているようにも見えます。

ほかに待ち合わせをしている人もいないので、つとめて明るく声をかけてみます。すると意外に甲高い声がかえってきました。電話で聞いたあの声です。初対面でどういう挨拶をしたかはよく覚えていませんが、とにかくここでは何だからということで、駅に隣接するビルの喫茶店に落ち着き、私は企画趣旨を説明しはじめました。

席に着いた時はわりに明るい雰囲気でしたが、私が話しだすと、氏は品定めでもするかのように黙って聞いていました。時折腕を組んだり、頷いたりはしますが、声は発しません。私はふだん早口らしいのですが、緊張すると自分でもわかるほど早口になってしまうので、時々、視界の片隅でゆるゆると回るシーリングファンを見て、気を落ち着けるようにしました。

一通り話が終わると、「いいですよ。やりましょう」の一言。そこから先の具体的なやりとりはもう忘れましたが、氏は堰を切ったかのように話しだし、いつの間にか鉄道には関係のない話へと脱線、ウエイトレスが何度も水を取り替えるのにもかまわず話し続け(私はけっこう気になっていましたが)、ともかく最後は二人とも意気揚々として帰路につきました。

次のステップは企画会議ですが、当時の熱気がよみがえったのか、少々長くなりましたので、今日はここまでにしておきたいと思います。
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