2016年を振り返って

年末にかこつけて、今年出した鉄道本をざっとご紹介。

鉄道史の仁義なき闘い_convert_20160420201733
所澤秀樹著/2016年3月刊

トップバッターは『鉄道史の仁義なき闘い――鉄道会社ガチンコ勝負列伝』。

著者は『鉄道手帳』の責任編集者でもある所澤秀樹氏で、史上有名なライバル会社の対決の数々を取り上げ、日本の鉄道の来し方を振り返るという趣旨。

名阪間をめぐる官設鉄道と関西鉄道の運賃・サービス競争、

阪神間で官設鉄道に正面から挑んだ阪神電気鉄道、

その阪神と熾烈な抗争を繰り広げた阪神急行電鉄(阪神)、

「地下鉄の父」早川徳次と東京横浜電鉄総帥・五島慶太との地下鉄争奪戦

……などなど、会社の存亡をかけた闘争はまさに「仁義なき闘い」であり、近代産業史の縮図でもあります。


京都鉄道博物館ガイド_convert_20160420202518
来住憲司著/2016年5月刊

続いて5月に刊行したのは、来住憲司氏による『京都鉄道博物館ガイド』。京都鉄道博物館の開業に間に合わせるべく、睡眠時間を削りに削ってつくった、忘れようのない1冊。

工事の関係で博物館取材が思うように進まず、相当焦りました。さらに来住氏が遅筆というのか、凝り性で、なかなか原稿が上がらない。写真点数もこの種の本にしてはとんでもなく多いので、レイアウトもかなり手数がかかりました。

校了間近の頃は、来住氏も私もそれぞれ徹夜で、朝晩関係なくメール、電話の応酬をかさね、深夜のファミリーレストランでゲラの受け渡しをしたこともありました。

苦労の甲斐あって、なかなかよくまとまった本になったと思います。発売まもなく重版したのも嬉しいかぎり。


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写真は第4回セミナーの様子。黒田氏ならではの、美しくわかりやすいビジュアル。

出版ではありませんが、5月には第5回創元社鉄道セミナーを開催しました。

講師は弊社刊『乗らずに死ねるか』でおなじみの黒田一樹氏。「この夏オススメ!? 関西発の鉄道旅行ガイド」というテーマで、フツーでないがゆえに愉しめる、とっておきのコースを案内してもらいました。

久しぶりの開催だったためか、定員50名があっという間に満席になりました。私が出会った著者のなかでも超が付くほどの変人なのですが(褒め言葉です)、どういうわけか人気があります。

「中毒性のあるトーク」というのが本セミナーの売り文句になっているのですが、この時もまさにそのとおりで、テンポ良く進む黒田氏の案内に誰もが頷き、ときに微笑み、ときに大笑いされていました。

私は会場の後ろのほうでその様子を見ていたのですが、じつは参加者の皆さんは、テーマはなんでもよくて、黒田さんに逢いたいのではないかと思ったほどです。


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所澤秀樹責任編集、創元社編集部編/2016年9月刊

ほかのジャンルの本も作っていたので、しばらく間が空きましたが、9月には9年目となる『鉄道手帳』を刊行。

例年どおり、路線図、ダイアリー、資料編を更新し、これまた例年どおり、鉄道軌道各社に掲載データを確認していただくとともに、イベント予定を教えていただきました。

来年も1年間そばに置いていただき、「毎日どっぷり鉄道漬け」になっていただければ幸いです。

来年は節目の10年目。何かしら特別なことをしたいと考え中です。乞うご期待。


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星野真太郎著、前里孝編/2016年12月刊

そして12月。出来たてホヤホヤの新刊『全国駅名事典』を刊行しました。

長きにわって『駅名事典』を改訂出版されていた中央書院さんがなくなってしまい、この16年間は全国の駅名を網羅した事典がありませんでした。

どこか出してくれないかなと思っていたのですが、どうもそういう気配がないので、「それならウチで」と勢いで企画したのですが、思った以上の難事業で、気が変になるんじゃないかと思いましたね。

寝ていても、「あっ、あの訂正、ちゃんと反映したかな」「これは鉄道会社に確認しないといけないな」と気がかりが絶えることなく、家族には「寝ているとき、唸っていたよ」と言われる始末。

が、その甲斐あって、駅名レファレンスの決定版というにふさわしい内容になったのではないか、最初の一歩としては上出来ではないかと思います(思いたい)。

もちろん完璧というつもりはなくて、じつは、構想倒れで終わってしまった工夫もあります。詳しくは書けませんが、いままでの類書にはなかった工夫で、第2版以降で実現したいと考えています。

しかし第2版以降を出すには、第1版がある程度売れなければなりません。本書も『鉄道手帳』同様、皆様に育てていただく本です。一人でも多くの方に本書を座右の書としていただけますよう、心よりお願い申し上げます。


本年もご愛顧を賜り、誠にありがとうございました。来年も、皆様のお役に立ち、かつ楽しんでいただける鉄道本を出版してまいりたく存じます。引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

来年が皆様にとって実りある1年となりますように。
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手帳カスタマイズのススメ

暮れも押し詰まってまいりました。皆様お忙しい頃で、来年の手帳のことなど二の次かもしれませんが、今日は『鉄道手帳』のカスタマイズの方法をご紹介したいと思います。

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カスタマイズ後の『鉄道手帳』。手帳本体に柄布を貼りつけただけですが、見た目の印象がずいぶん変わります

『鉄道手帳』をお持ちの方はご存じかと思いますが、、『鉄道手帳』は手帳本体から、ジャケット、クリアカバーをはずすことができます。

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手帳本体は真っ白で何の愛想もありませんが、だからこそ今回のカスタマイズが可能になります

今回のカスタマイズで必要なものは、『鉄道手帳』と柄布とボンド(スプレー糊)とハサミだけ。

なお、この記事に沿ってカスタマイズされる場合は、いきなり作業に着手するのではなく、手順を一通りお読みになってから着手してくださいね。

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手持ちのお好きな布でかまいませんが、手芸店に行くと、いろいろな柄があります。写真の柄布は綿布45×50センチで、定価400円。1枚の布から4冊分の布がとれますから、1冊あたり100円です(4冊も作らないでしょうが、ご参考まで)。

【手順1】
まず、布を適当な大きさに裁断します。布は最終的に手帳本体に合わせて整形するので、手帳本体よりも1~2センチ大きめに切ります。

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この段階ではざっくりでかまいません。ただし、写真のような柄モノの場合は、柄の位置を意識しましょう。

【手順2】
位置が決まったら、手帳本体の「背」に、水で薄めたボンド(木工用でOK)を薄く塗ります。ボンドを薄めるのは、塗りやすくするためです(ボンドそのままだと、接着力は強力になりますが、塗布面にムラができたり、ボンドが布にしみ込みすぎで、ベタベタになるおそれがあります)。

この段階でボンドを塗布するのは「背」だけで、ほかの部分には塗布していません。

貼りつけるのは、スプレー糊でもかまいません。ただし、スプレー糊を使用する場合は「小口」にマスキングテープを貼ることをオススメします。

ちなみに編集部ではスプレー糊を使用しましたが、マスキングを忘れていたため、飛散した糊が小口に付着して、ややバリバリになりました。使っているうちに気にならなくなりましたけれど。

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しおりヒモが付いている面が「背」。手帳が開く部分が小口(背の対向部分と上下部分)

【手順4】
背のボンドが乾いたら、手帳本体の「表紙」に先ほどのボンドを薄く塗って、布をかぶせます。このとき、布を「背」と反対方向に引っ張ります。しわが出ないように引っ張ります(あまり強く引っ張ると、布の種類によってはひずみが出てしまうので、ほどほどに)。

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ボンドが乾かないうちに貼ります。ボンドは表紙の端っこまできちんと塗りましょう

【手順5】
布を貼ったら、ボンドが乾くまで、何でもいいので重しを載せてください。ただし、そのまま重しを載せると、ボンドがしみ出してくるかもしれませんので(だから薄く塗るのです)、布張りの手帳本体を新聞紙で挟んでから重しを載せるほうがベターです。

湿度によりますが、1時間も置いておけば十分に乾くはずです。

布が手帳本体にしっかりくっついているのを確認したら、余った布をカットします。手帳を開いて、表紙に沿ってハサミを入れてください。

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ハサミは裁ちばさみがベストですが、ふつうの事務用ハサミでもかまいません。布の端が多少ほつれますが、クリアカバーに入れると大して気になりません

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布を貼って広げたところ。背の部分にきっちり筋が付いているのがおわかりでしょうか。布がだぶつかないように、ボンドは端まできっちり塗って、布をピンと張りましょう

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あとはクリアカバーに戻すだけ。布張り手帳は汚れやすいのが欠点ですが、クリアカバーがあるので、ちょっとやそっとでは汚れません

多少手間はかかりますが、作業そのものは簡単です。少しくらい失敗しても、クリアカバーに入れてしまえば、ほとんど目立ちません。

みなさんも、自分だけの『鉄道手帳』を作ってみませんか?

●参考 クリアカバーの使い方(ジャケット差し替えによるカスタマイズ例あり)

『全国駅名事典』の特徴(2)-2 徹底した公文書主義

【前回のつづきです】

では、駅名研究での一次資料は何かというと、『鉄道省文書』や『鉄道公報』、『官報』、鉄道統計などがそれに相当します。

いずれも国の公式記録であり、とりわけ『鉄道省文書』は、免許の申請、免許状の下付など開業の経緯が記録されたものなので、第一級の資料です。これなら間違いありません(たぶん)。

というわけで、本書の執筆者にしてガチガチの原理主義者である星野氏は、本書の前身となる私的研究においても、また本書を編纂する過程においても、安易に二次文献を孫引きすることなく、可能なかぎり一次資料にあたって調査をされました。

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本書の前身ともいえる、星野氏の私家版『私鉄駅名変遷一覧』(東日本編、西日本編)

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石野哲氏編の「駅名変遷事典」(JTB、1993年)のレイアウトをアレンジ、調べ上げたデータをワープロ専用機に入力したもの。あまりの細かさに頭がクラクラしそう

星野氏の原理主義者ぶりは徹底していて、編集作業中もたびたび国会図書館や公文書館で見つけた資料のコピーをもとに、二次文献の間違いを次々に明らかにしてくれました。

しかも、現在までの経緯もきちんと調べ上げていますから、その資料がどこでどう間違ったか、何と取り違えたかまでわかるのです。本当におそれいりました(何度勘弁してくださいと言いそうになったことか)。

実際には一次資料が残っていない(見つかっていない、見つけられなかった)場合もありますし、一次資料があってもそれを引用する過程で凡ミスが絶対にないとは言えません。

が、その資料調査のやり方を聞くかぎりでは、本書の信頼性はきわめて高いと言ってよいと思います。

なお、念のため申し添えますと、いままでの事典が公文書に基づいていなかったというわけではありません。

国鉄・JRの停車場研究の金字塔といえる『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』(JTB、1998年、絶版)は、一次資料に基づいて各停車場の変遷(開業、廃止、改称など)を含め、逐一典拠を挙げて説明しています。

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どえらい本です。ちなみに発売時の価格は12,000円(税抜)!

が、残念ながら私鉄や公営鉄道に関する情報が含まれていません。現時点で、すべての停車場情報を収録しているのは本書だけで、手前味噌で恐縮ながら、その点だけでも本書を出す意味があったと考えています(もちろん、精魂込めて作っております)。

またしても前口上が長くなってしまいました。毎度すみません。

明日から三連休という方も多いと思います。ちょうどクリスマス・シーズンですし、自分へのご褒美、はたまた鉄道好きのご友人へのプレゼントとして、本書をご検討くだされば幸いです m(_ _)m

『全国駅名事典』の特徴(2)-1 徹底した公文書主義

前回に引き続き、『全国駅名事典』の特徴をご説明します。

ekimei_jacket-obi_convert_20161215171243.jpgA5判・568頁/3600円(税別)

と、その前に。忘れないうちに申し上げておきますと、『全国駅名事典』は今日あたりから全国書店で発売されます。地域や書店によって少しずれるかもしれませんが、来週月曜日にはだいたい行き渡ることと思います。

お時間のある方は(いえ、お忙しい方も!)、ぜひ書店にお立ち寄りのうえ、現物をお手にとって内容をご確認くだされば幸いです。

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巻頭路線図の次にある本書「はじめに」。ここに今回記事の要点がまとめられています。

さて、本題に入ります。

ある人から次のように尋ねられたとします。

「久しぶりの駅名事典が出たことは嬉しいけれど、今回出た事典は、一言でいうと、どこが違うの? どこにこだわっているの?」

こう訊かれると、じつは困ります。なぜなら、内容も、見せ方(レイアウト)も、それなりにこだわっているわけで、編集担当としてはあれこれ言いたいことがあります。とても一言では済みません(そもそも質問が二つあるし)。

が、それでも「一言で」と言われたならば、私はこう答えるでしょう。

「本書は、徹底した公文書主義に基づいて編集されています」

公文書主義というのは、すごく簡単にいうと「(一番確かな)お役所の資料に基づいた内容を心がける」ということです。本書の場合、とりわけ各停車場の開業日にこの原則が貫かれています。

駅名の研究にあたっては、当然のことですが、各社の社史や要覧、これまでに刊行された事典や書籍・雑誌を参考にします。本書編纂に際しても、多くの文献が参照されています。

が、これらは言うなれば「二次文献(資料)」であり、間違いがまったくないとは言い切れません。

元の記録が間違えて引き写されている可能性がありますし、長い年月のあいだに何かの拍子で誤った記録が引き継がれてしまった可能性もあります。最初の開業記録がわからなくなって、とりあえず判明している記録が最初の開業となっているケースもありえます。

信用していないわけではないのですが、人間誰しも間違いや勘違いはありますからね(私はしょっちゅう失敗しています)。

そして、そういう誤りは実際にあるもので、A文献とB文献で記載内容が異なることがあります。で、そのままにしておくと、それが後世に引き継がれていって、どちらが本当の情報かわからなくなってしまいます。

こういうことが起きないように、駅名研究にかぎらず、ちゃんとした研究では「一次資料」にあたります。

たとえば日本史の研究でいえば、一次史料に基づいた専門書だからとその引用を鵜呑みにせず(孫引きせず)、できるだけ古文書などの一次史料を自分の目で確かめることが望ましいのです(研究では、さらに史料が書かれた時代や状況なども考慮して、その妥当性を判断します)。

では、駅名研究での一次資料は何かというと、『鉄道省文書』や『鉄道公報』、『官報』、鉄道統計などがそれに相当します。

【後半につづきます】

『全国駅名事典』の特徴(1)全国路線図が付いています!

前回に引き続き、『全国駅名事典』(12月22日発売)をご紹介します。

本書をご覧になれば、すぐに気づいていただけると思いますが、本書巻頭には「全国鉄道軌道路線図」というカラーの路線図が付いています。

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「あれ、どこかで見たことがある」と思った方、毎度ありがとうございます。そうです。これは『鉄道手帳』巻頭に収録されている路線図と同じものです。

この路線図を使うことは、本書の企画構想段階から決めていました。

「駅名事典」と称するものは過去にいくつかありましたが、すべての停車場を網羅した路線図が付いたものはありません。これをいつも残念に思っていました。

とはいえ、この種の事典に路線図を付けるのは難儀なことで、まず路線図を描きおこすのが一大事業です。約1万の停車場をそれなりの体裁に落とし込むのは、よほどの覚悟と計画性がなければできません(私にはないもの!)。お金も時間もかかります。

『鉄道手帳』ではその無理難題を実現しましたが、それは私の力ではなく、良縁に恵まれていたというだけです。所澤氏という優れた責任編集者と、路線図作成を請け負ってくれた河本氏のおかげです。

それはさておき、その頃は自分が『駅名事典』の編集を担当するとは考えていませんでした。

全停車場のデータを揃えるのは、とてつもなく手間がかかる作業ですし(駅名を揃えるのは時間をかければ何とかなるにしても、開業日の特定はきわめて困難です)、そのうち誰かが作ってくれるのではないかと思っていたのです。

しかし、「駅名事典」と称するものは、2000年に中央書院から発行された『駅名事典(第6版)』が最後で、適切なレファレンスがない状態が続きました(駅名の読み方と所在地のみを集めたものはあったようですけれども、あれは別物)。

というわけで、考え方を変えて、自前で作るというか、自社で出版することを検討しはじめました。

原稿の執筆または編纂を誰にお願いするかは簡単には決まりませんでしたが、巻頭に路線図を掲載することだけは、当初から目論んでいました。そして、その路線図に『鉄道手帳』収載の「全国鉄軌道路線図」を掲載することも決めていました。

今回、路線図つきの駅名事典が実現したわけですが、これもまた、いろいろなご縁のおかげです。

本書巻末に名を連ねる執筆者各位はもちろんのこと、鉄道軌道各社の窓口の方々のご協力がなければ到底できない仕事です。

さらにいえば、おそらく『鉄道手帳』を作っていなければ、完遂できなかったと思います。ほかにも有形無形のご協力をいただきました。関係者の皆様には、あらためまして厚く御礼申し上げます。

さて、この路線図。『鉄道手帳』の路線図を使ってはいますが、ちょっとだけ違うところがあります。『全国駅名事典』を編集する過程で判明したことを反映しています。以下は『鉄道手帳』路線図からの変更箇所です。

(1) JR九州鹿児島本線に「千早操車場」を追加しました(恥ずかしながら、手帳編集時は「千早駅」と一体のものと理解していました)。
(2) 平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線の「瀬戸町車庫(信)」を削除して、「関門海峡めかり」止めとしました。
(3) 養老鉄道養老線の「東方(信)」を「東方(操)」に訂正しました。
(4) 富山地方鉄道軌道線の「電鉄富山駅・エスタ前」と「新富町」の間に「支線接続点(信)」を追加しました。

ほかにも凡例の文言を事典向きに修正するなど、ちょこちょこ訂正しましたが、掲載内容には差し支えないので省きます。

最も大きな違いは、何と言ってもその大きさです。B6判からA5判に拡大したので、15%ほど大きくなっているだけですが、ずいぶん見やすくなったと思います。本書の駅名一覧で見た駅や路線の場所を確認するのに役立つはずで、存分にご活用くだされば幸いです。

『全国駅名事典』の見本が出来上がりました!

1ヵ月ぶりの更新となってしまいました。

この時期には『鉄道手帳』についていろいろご説明するはずでしたが、別に進行中の企画にかかりきりで、その余裕がありませんでした。申し訳ございません。

いままでの停滞を取り戻すのは容易ではありませんが、年末に向けてぼちぼち更新していきたいと思います。

さて、一昨日、くだんの本の見本が届きました。『全国駅名事典』という本です。

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●書名
全国駅名事典

●著者
星野真太郎著/前里孝監修

●内容
国内すべての路線・停車場を網羅、最新の動向を反映した駅名レファレンス・ブックの決定版。鉄道省公文書や各社社史など厖大な資料を精査、さらに鉄道・軌道188事業者の協力も得て、全698線区の駅の名称はもとより、開業日、所在地、電化単複データ等を整理した。JR・私鉄合わせて2万8151.2kmに及ぶ営業路線と9909の停車場(信号場、操車場を含む)のデータを収載。全国鉄道軌道路線図つき

●目次
・全国鉄道軌道路線図
・はじめに
・凡例
・路線目次
【駅名一覧】
 JRグループ
 大手・準大手私鉄
 中小私鉄(公営鉄道、第3セクター鉄道を含む)
【資料編】
 都道府県別停車場数集計
 停車場開業数の推移
 解説
 参考文献
・索引

●体裁/価格
A5判・568頁/本体価格3600円(税込定価3888円)

●販売
全国主要書店、ネット書店において12月22日から販売開始(地域、書店により前後します)。

内容紹介にもありますように、本書は国内のすべての停車場データを収録しています(2016年10月1日現在)。その数なんと9,909ヵ所。JRグループはもちろんのこと、路面電車(軌道)、無軌条電車も含め、現存するすべての停車場が掲載されています。

なお、法規上の停車場が収録対象であるため、専用鉄道は含まれていません m(_ _)m。

「停車場」とは何か? 鉄道趣味歴をかさねた方には説明不要と思いますが、簡単にいうと、「駅」「信号場」「操車場」の総称が「停車場」で、本書には「軌道法」でいう「停留場」も収録しています。

具体的には以下のとおりです(「普通鉄道構造規則」第2条)。

 駅=旅客の乗降又は貨物の積卸しを行うために使用される場所
 信号場=専ら列車の行き違い又は待ち合わせを行うために使用される場所
 操車場=専ら車両の入換え又は列車の組成を行うために使用される場所

これとは別に、軌道の「停留場」(路面電車の場合、「電停」とも言いますね)があり、全国の停車場と停留場を合わせた数が「9,909」となります。

ちなみに本書の帯にも書かれているように、国内すべての線区(路線)を合わせると698、キロ程は28,151.2kmとなります(しつこいようですが、2016年10月1日現在の数字です)。

正直に申し上げて、これほど完成まで心身を酷使した本はありませんでした。9年前にはじめて『鉄道手帳』をつくった時もずいぶん難産でしたが、それに勝るとも劣らない仕事量でした。

もし、本書を企画する時の自分に声をかけられるなら、「思っているより倍くらい大変だよ」と言ってやりたいものです(笑)。

『全国駅名事典』の内容は、今後何回かに分けてご紹介したいと思います。もちろん『鉄道手帳』も継続して取り上げるつもりです。引き続きよろしくお願い申し上げます。