「京都鉄道博物館」見学のススメ その2

前回は、博物館に入るまでのポイントをお伝えしました。今回は、博物館内の様子をお伝えします。

【全体】
初日に見学した来住氏(弊社刊『保存車両が語る日本の鉄道史 京都鉄道博物館ガイド 付JR・関西の鉄道ミュージアム案内』の著者)によれば、さすがに人は多かったものの、人混みで見学しづらいということはなく、わりとスムーズに進めたそうです。

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弊社刊『京都鉄道博物館ガイド』より(画質は落としています)

展示エリアが、本館(1階・2階・スカイテラス)、プロムナード、扇形車庫、トワイライトプラザと複数に分かれているため、人が適度に分散しているのかもしれません。もっとも車両の写真を撮ろうとすると、人が入ってくるのは避けようがありませんが。

展示車両一覧_convert_20160506200959
弊社刊『京都鉄道博物館ガイド』より(画質は落としています)

【本館2階 運転シミュレータ】
初日、最も混雑していたのは、この運転シミュレータ。シミュレータは全部で8機あるのですが、あまりにも希望者が多いので抽選制がとられているとのこと。来住氏はこれに並ばなかったので、詳細は不明ですが、抽選券はトワイライトプラザで配布されていたらしく、時間帯ごとに抽選があったようです。

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私はやりませんでしたが、けっこう難しそうでした

【本館2階 鉄道ジオラマ】
1時間に1回、20分間の定期運転が実施されます。幅30メートル、奥行10メートルもある巨大ジオラマで、その分見学スペースも広くとられていますが、入場制限が出るほどの人気だとか。あらかじめ運転時刻を確認しておいて、その20~30分前に見学ポイントにいたほうがいいようです(運転時間以外は空いています)。

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この角度からの鑑賞がベストビュー(F課長談)

オススメの見学ポイントは、本館入り口から続くエスカレータを登り切ったところにある、北側の入口付近。開業準備室のF課長(当時)のお墨付きです。

【SLスチーム号】
梅小路蒸気機関車館時代からの名物「SLスチーム号」は、相変わらずの人気だったそうですが、初日はそれほど待たずに乗れたようで、運転時間によっては、余裕があったとのこと(発車前に「まだ座席に余裕があります」というアナウンスがあったようです)。客車の前のほうに座りたいとか、とくに好みがなければ、「乗れる時に乗る」というスタンスでいいのかもしれません。

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こんなに間近で見られるなんて幸せ。正面がちに撮るのもよし、右手の芝生エリアから撮るのもよし。転車台側に向かってくる時より、バック運転する時のほうが絵になります

【扇形車庫】
梅小路機関庫の施設として1914(大正3)年に完成した扇形車庫は、蒸気機関車時代の機関区として、その規模の大きさや優れた設計、、現存最古の鉄筋コンクリート造機関車庫であることなどが評価され、2004(平成16)年に「梅小路機関車庫」として重要文化財にしていされています。

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エントランスから入ると、ふつうは新幹線0系などが並ぶプロムナードを進んで本館に入ると思いますが、蒸気機関車好きの人は、先に扇形車庫のほうに行くのがいいかもしれません(エントランスホールから左手に進むと、扇形車庫の裏手に出られます。ただし、入場者数が多いと見学ルート制限がかかるかもしれませんが)。

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この左手奥から扇形車庫に行けます

扇形車庫は南に面しているので、好天であれば、そこそこ写真が撮れるはずですが、やはり朝方のほうが日当たりが良いので、朝一番に駆けつけることをおすすめします。蒸気機関車が頭出しされていれば理想的ですが、そうでなくても、朝一番なら人も少ないし、バッチリ撮れます。

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D51形1号機。iPhoneでもキレイに撮れます

実際、私が参加した内覧会は数百人ほどいましたが、ほとんどの人はプロムナード→本館というルートを通っていたため、私たちが扇形車庫に直行すると、誰もいませんでした。こういう状態だと、転車台の写真も好きなように撮れます。

【SL第2検修庫と連絡デッキ】
SL第2検修庫は、本館2階と連絡デッキでつながっています。この連絡デッキが優れもので、ここから大きな窓越しに第2検修庫の内部を見下ろすことができます。うまい具合に窓にレンズを当てれば、映り込みなしで解体修理中の蒸気機関車を撮影できるでしょう。

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傾いてしまったのは私の撮り方が悪いだけで、上手い人なら映り込みなしで撮れるはず

後ろを向けば、転車台と扇形車庫が一望でき、これもまた撮影に適したポイントです。

また、この連絡デッキから転車台の脇に向かって階段があるのですが、この踊り場部分も撮影にもってこいです。

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試運転中のC56形160号機を間近に見られました

【本館屋上 スカイテラス】
ここもまた絶好の撮影スポットです。『京都鉄道博物館ガイド』にも書かれていますが、こういう場所には安全柵やクリアボードが設置されて、撮影者を悩ませがちですが、京都鉄道博物館のスカイテラスは他とはちょっと違います。開業準備室F課長の肝いりでレイアウトに工夫が凝らされ、柵やボードを通さずに行き交う列車を眺めることができるようになっています。

【ミュージアムショップ】
ミュージアムショップは旧二条駅舎内にあります。文具から衣類、バッグ、食器に至るまで、京都鉄道博物館オリジナルのグッズが豊富に揃っていて、楽しい買い物ができると思います。

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一澤&信三郎帆布のバッグ。ちょっと値が張ります

が、実はここがかなりの激戦区。先述の来住氏が通り過ぎた時は入店制限がかかり、90分待ちだったそうです(ガンダムカフェかよ!)。おみやげを買うためだけに90分も並ぶなんて、関西人も辛抱強くなったものですね。

なお、初日は閉館時間16時半の時点で入店行列が打ち切られたそうですから(入店までに90分かかり、18時の閉館までに入店できる見込みがないから)、これも早めに訪れたほうがいいかもしれません。

で、最後になりましたが、このミュージアムショップでは弊社新刊・既刊も販売されています。

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内覧会時に撮影。『鉄道手帳』と『全国鉄軌道路線図 長尺版』などがありました

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すでにご存じのように、京都鉄道博物館に関する書籍・雑誌が何点か出ていますが、本書は他誌・他書とくらべた場合、個々の車両解説にページを割いているのが特徴といえます。1車両につき1ページが基本で、写真も大きく(当然カラーです)、形式や保存車両そのものの略歴、諸元を詳しく解説しています。

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また、それぞれの保存車両を日本の鉄道史の発達に位置づけているのも特徴のひとつで、保存車両をあえて展示順ではなく、登場順に取り上げています(第1部)。

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さらに、この保存車両解説編ともいうべき第1部は、第2部「保存車両でたどる日本の鉄道史」と連動しています。第2部では、京都鉄道博物館の車両をはじめ、各地の鉄道ミュージアムの保存車両や現役当時の写真を多数掲載し、日本の鉄道史をおさらいできるように構成されています。第1部と第2部を相互に参照すれば、より理解が深まるはずです。

巻末には、初心者の方向けに鉄道用語の解説を掲載しています。車両記号の基本、軸配置の意味、回生ブレーキのしくみなど、ビギナーがつまずきやすい言葉を取り上げました。お役に立てば幸いです。

ちなみに写真・図版は全部で350点超。おかげでレイアウトは超難航しましたが、その甲斐あって資料性の高い1冊になりました。この機会にぜひお買い求めくださいますようお願い申し上げます。
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