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5月25日発売!『近代日本の旅行案内書図録』

ご無沙汰しております。

今回はいわゆる鉄道本ではありませんが、かなりの程度鉄道に関係のある本なので、ここで紹介させていただきます。

荒山正彦著『近代日本の旅行案内書図録』(5月25日発売)

明治初期から太平洋戦争期までに刊行された〈旅行案内書〉の系譜を初めて体系化した図録で、旅行・観光から近代日本のすがたを浮かび上がらせる、まさに資料性と鑑賞性を兼ね備えた一冊です。

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荒山正彦著『近代日本の旅行案内書図録』(5月25日発売)


●近世の出版文化を継承した〈旅行案内書〉

明治以降、日本では多種多様な旅行案内書が数多く出版されました。近世の道中記や図会の伝統を継承した日本の旅行案内書は、同時代のヨーロッパで刊行されていた旅行案内書に勝るとも劣らない出来映えで、見る者に新鮮な驚きを与えます。

当時ヨーロッパでは、ドイツのベデカー社やイギリスのマレー社が、鉄道案内や名所案内、地図などを収録した旅行案内書を出していました。これらは同時代にあっては充実した内容であったといえますが、文字情報の比率が高く、読み込むにはそれなりに努力が必要でした。

日本の旅行案内書もヨーロッパのそれを範としたはずですが、日本では先の要素に加えて挿絵や鳥瞰図など図表現が積極的に取り入れられ、誰にもわかりやすい、旅情を誘う案内書がたくさん生み出されました。その底流には、江戸時代に江戸・京都・大坂で培われた出版文化があったと言っていいでしょう。

●当時の製作者たちに脱帽

造本もまた工夫が凝らされていて、函入り・布クロス装の上製本、描き下ろしのイラストがあしらわれた表紙、見返しに描かれた美しい風物画、多色刷りの図絵、折込の地図や路線図など、当時の製作者たちの丁寧な仕事ぶりが随所に窺えます。

明治中期以降、鉄道が各地に敷設されるようになると、鉄道管理局や各地の鉄道局が旅客需要喚起のためにこぞって旅行案内書を出したこともあり、まさに百花繚乱の時期を迎えました。

この頃には沿線案内のみならず、たとえば社寺詣でや郷土玩具を主題とする案内書や、旅程と費用概算に特化した案内書など、多様なニーズに応える本も生み出されました。外地や植民地、外国の旅行案内書も出版されました。

本書には、こうした旅行案内書の表紙(裏表紙)、扉、本文、地図、挿絵、広告などの図版600点超が収録されています。眺めるだけでも楽しいのですが、多種多様の旅行案内書を通して、近代日本の旅行の様子、旅行文化の成熟過程に思いを馳せていただければ幸いです。

以下のページに本文を確認できるアルバムがあります。
創元社 Facebook アルバム:『近代日本の旅行案内書図録』刷りだし見本
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